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買ってはいけない高級時計ブランドとは?専門家が選ぶ失敗しない選び方

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「買ってはいけない高級時計ブランド」という表現を耳にしたことはありませんか?実は、この言葉は時計選びにおける重要なポイントを示唆しています。

高級時計を購入する際、デザインや機能性だけでなく、メンテナンス費用やリセールバリューも重要な判断基準となります。

特に、数十万円から数百万円という高額な買い物だけに、長期的な視点での選択が欠かせません。

今回は、価値が下がりやすい時計の特徴や、避けるべきブランドについて詳しく解説します。また、逆に価値が下がりにくい高級時計10選もご紹介。

後悔のない選択のために、各ブランドの特徴や注意点をしっかり理解しておきましょう。

この記事のポイント!
  • 高級時計のメンテナンス費用と価値
  • 価値が下がりやすい高級時計の特徴
  • 専門ブランドとファッションブランドの違い
  • 価値が下がらない高級時計の選び方
この記事のポイント
  • 高級時計のメンテナンス費用と価値
  • 価値が下がりやすい高級時計の特徴
  • 専門ブランドとファッションブランドの違い
  • 価値が下がらない高級時計の選び方
タップできる目次

買ってはいけない高級時計ブランドの特徴

買ってはいけない高級時計ブランドの特徴

高級時計は、どのブランドを選んでも構わないってのが結論ですが、資産として購入するのであれば話は変わってきます。

特に注意が必要なのは、メンテナンス費用の高さとリセールバリューの低さです。これらは長期的な視点で見ると、予想以上の出費や損失につながる可能性があります。

ここでは、価値が下がりやすい高級時計の特徴から、メンテナンス費用が高額になりやすいブランド、さらにはリセールバリューが低いブランドまで、具体的に解説します。

また、ファッションブランドの時計についても、その特徴と注意点を詳しく見ていきましょう。

上のリストから興味のある見出しに直接飛びます。

価値が下がりやすい高級時計の特徴

高級時計の中でも、特に注意が必要なのは価値が下がりやすい特徴を持つモデルです。

主な特徴として、デザインの入れ替わりが頻繁なブランド、生産数が多いモデル、個性的すぎるデザインの3つが挙げられます。

例えば、デザインの入れ替わりが激しいブランドでは、新作が発売されるたびに旧モデルの需要が低下します。これにより、購入時の価格から大幅に値下がりしてしまう可能性があります。

また、生産数が多いモデルは希少性が低く、中古市場での価格が安定しません。特に、量産体制が整っているブランドの定番モデルは、供給過多になりやすい傾向にあります。

さらに、個性的すぎるデザインの時計は、一時的な人気は得られても長期的な価値維持が難しいケースが多いです。ファッショントレンドの影響を受けやすく、数年後には古く感じられる可能性もあります。

なお、クォーツ式の高級時計も価値が下がりやすい傾向にあります。機械式時計と比べて技術的な評価が低く、電池交換が必要なことから、コレクターからの需要も限定的です。

メンテナンス費用が高い高級時計ブランド5選

高級時計のメンテナンスについて、各ブランドの特徴と具体的な費用、注意点を詳しく解説します。

ブライトリング

ブライトリングのロゴ

航空時計の代名詞として知られるブライトリングは、高度な機能と精密な機構が特徴です。

しかし、その複雑な機構ゆえにメンテナンス費用は高額になります。

4~6年ごとに推奨されるオーバーホールは、15万円以上かかるケースもあります。特に、クロノグラフ機能付きのモデルは、通常の2~3割増しの費用を想定しておきましょう。

並行輸入品の場合、正規品の約2倍の費用が必要です。また、部品の取り寄せに時間がかかり、修理期間が3ヶ月以上に及ぶことも珍しくありません。

フランクミュラー

フランクミュラーのロゴ

独創的なデザインで人気のフランクミュラーは、複雑な機構を採用したモデルが多く、メンテナンスには高度な専門技術が必要です。

特に、トゥールビヨンミニッツリピーターなどの複雑機構を搭載したモデルは、オーバーホール費用が30万円を超えることもあります。また、並行輸入品は正規のメンテナンスを受けられず、修理自体が不可能になるケースも。

さらに、部品の供給が限られており、修理に必要な部品の入手に時間と費用がかかることがあります。

パテックフィリップ

パテックフィリップのロゴ

最高峰の時計メーカーとして知られるパテックフィリップは、そのメンテナンス費用も最高峰です。

手巻きモデルの基本的なオーバーホールでも12万円からスタート。複雑機構付きのモデルでは、50万円を超えることも珍しくありません。部品交換が必要な場合は、さらに高額になります。

古いモデルは本国スイスでの修理が必要で、往復の送料や保険料、関税なども含めると、予想以上の費用がかかります。修理期間も半年以上かかることがあります。

クロノスイス

クロノスイスのロゴ

高度な職人技術が光るクロノスイスは、その特殊性ゆえにメンテナンスにも課題があります。

修理できる工房が限られており、技術者も少ないため、オーバーホールの費用は高額になります。基本的な修理でも15万円程度必要で、複雑な修理の場合は見積もりすら難しいケースもあります。

また、修理可能な工房が少ないため、予約が取りにくく、修理完了までの待ち時間が長くなる傾向にあります。

ウブロ

ウブロのロゴ

革新的な素材と先進的なデザインで知られるウブロは、その特殊性からメンテナンスにも独自の課題があります。

カーボンやセラミックなどの特殊素材を使用しているため、修理には専用の工具や技術が必要です。そのため、一般的な時計修理店では対応できないことが多く、正規店での修理が必須となります。

並行輸入品の場合、オーバーホール費用が正規品の1.5倍程度になることがあります。また、新しいブランドのため、古いモデルの部品供給に不安が残る点も課題です。

これらのブランドは、購入時の価格だけでなく、維持費用も含めた総所有コストを考慮する必要があります。

定期的なメンテナンスは時計を長く使うために不可欠ですが、その費用は決して安くありません。事前に十分な情報収集と予算計画を立てることをお勧めします。

リセールバリューが低い高級時計ブランド5選

高級時計を購入する際、リセールバリューは重要な判断材料の1つです。

以下、リセールバリューが低い傾向にある5つのブランドについて、詳しく解説します。

タグホイヤー

タグホイヤーのロゴ

タグホイヤーは160年以上の歴史を持つスイスの老舗時計ブランド。カレラやモナコなど、象徴的なモデルを多数展開しています。

価格帯も30万円台から手に入るモデルが多く、高級時計の入門として人気があります。

しかし、年間生産本数が多いため希少性に欠け、中古市場では新品価格の40-50%程度まで価格が下がることがあります。

また、定番モデルが頻繁にデザインを変更することも、中古価格の下落要因となっています。特に、クォーツモデルは価格の下落が著しい傾向にあります。

オメガ

オメガのロゴ

オメガは、スピードマスター、シーマスター、コンステレーションなど、歴史的な名作を多数生み出してきました。品質やデザイン性は非常に高く、NASA公式装備品としての実績も持っています。

ただし、新品は定価での取引が基本で、中古市場での需要は限定的です。

特に、定番モデルは大量生産されているため、中古価格は新品の60-70%程度まで下がることが一般的です。

また、年々新しい技術を導入していることから、旧モデルの価値が急速に低下するケースも見られます。

フォルティス

フォルティスのロゴ

フォルティスは、航空時計のパイオニアとして知られ、特に宇宙飛行士用の時計開発で重要な実績を持っています。技術力は高く、実用性も優れていますが、一般的な知名度は高くありません。

そのため、中古市場での需要が極めて限られており、新品価格の30%程度まで価値が下がることもあります。

また、正規販売店が少なく、アフターサービス体制も十分とは言えないことが、価値の下落に拍車をかけています。

ロンジン

ロンジンのロゴ

ロンジンは、1832年創業のスイスの老舗ブランドです。エレガントなデザインと手頃な価格帯が特徴で、特にマスターコレクションは人気シリーズです。

しかし、スウォッチグループ傘下となってからは、エントリーモデルの生産に注力しており、量産体制が確立されています。

このため、中古価格は新品の50-60%程度まで下がることが一般的です。特に、ベーシックなモデルは価格の下落が顕著です。

モーリス・ラクロア

モーリス・ラクロアのロゴ

モーリス・ラクロアは、複雑機構を得意とするスイスの時計メーカーです。技術力の高さは業界内でも高く評価されており、独創的なデザインも特徴です。

しかし、ブランドの認知度が低く、中古市場での流通量も限られています。このため、リセール時の価格は新品の40-50%程度まで下がることがあります。

また、修理やメンテナンスの対応可能な店舗が少ないことも、中古価格の下落要因となっています。

これらのブランドは、時計としての品質は十分に高く、実用性も優れています。ただし、投資や資産価値としての側面では課題があるため、購入時は十分な検討が必要です。

高級ファッションブランドは推奨?非推奨?

高級ファッションブランドの時計は、非推奨とする意見が多く見られます。このような評価が生まれる背景には、複数の要因が存在します。

まず、グッチやルイ・ヴィトンなどのファッションブランドの時計は、デザイン性は高いものの、時計としての機能性や耐久性が時計専門ブランドに比べて劣る傾向にあります。

複雑機構と呼ばれる高度な機能を搭載したモデルも少なく、技術的な評価は低めです。

また、ファッションブランドの時計は、一般的に価値が下がりやすいという特徴があります。特にトレンドを意識したデザインのモデルは、数年後には古く感じられる可能性が高く、中古市場での需要も限定的です。

ただし、純粋にファッションアイテムとして楽しむ目的であれば、ブランドならではの洗練されたデザインや、コーディネートのアクセントとしての価値は十分にあります。

管理人

重要なのは、購入目的に応じた適切な選択をすることです。

なお、近年では一部のファッションブランドが本格的な時計作りに取り組み始めており、徐々に評価を高めているケースもあります。

しかし、時計専門ブランドの代替として考えるには、まだ時間が必要かもしれません。

人気が継続する高級時計の条件

人気が継続する高級時計の条件

高級時計の人気を長期的に支える条件は、主に5つの要素から成り立っています。

これらの条件を満たす時計は、世代を超えて愛され続ける傾向にあります。

人気が継続する条件
  1. 時計本来のクオリティと完成度
  2. ブランドの歴史とステータス
  3. バランスの取れたコレクション展開
  4. メンテナンス体制の充実度
  5. 活発な中古市場の存在

時計本来のクオリティと完成度

高級時計のクオリティは、複数の要素から評価されます。まず基本性能として、耐久性と信頼性が重要です。

例えば、高い防水性能(100m以上)や耐磁性能(4,800A/m以上)を備えたモデルは、日常使用での信頼性が高く評価されています。

また、ケースの素材選びも重要で、904Lステンレスや18Kゴールドなど、高品質な素材を使用したモデルは耐久性に優れています。

さらに、時計の精度も重要な要素です。機械式時計では、COSC(スイス公認クロノメーター検定)などの厳格な基準をクリアした高精度なムーブメントを搭載しているかどうかが、品質の証となります。

ブランドの歴史とステータス

100年以上の歴史を持つブランドには、独自の技術革新や歴史的な出来事が刻まれています。

例えば、パテック・フィリップは1839年の創業以来、一度も生産を中断することなく高級時計を作り続けています。

また、オメガは1932年からオリンピックの公式計時を担当し、1969年には人類初の月面着陸に同行しました。

このような歴史的な実績は、ブランドの信頼性とステータスを高める重要な要素となっています。

バランスの取れたコレクション展開

優れたブランドは、様々なニーズに対応できる幅広いラインナップを持っています。

例えば、フォーマルな場面で活躍するドレスウォッチから、スポーツシーンで使えるダイバーズウォッチまで、用途に応じた多様なモデルを展開しています。

また、価格帯においても、エントリーモデルから最高級モデルまで、バランスの取れた展開を行っているブランドは、より多くの層から支持を得やすい傾向にあります。

メンテナンス体制の充実度

高級時計の価値を維持するためには、充実したアフターサービス体制が不可欠です。

例えば、パテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンは、創業以来製造した全てのモデルのメンテナンスに対応しています。

また、グローバルなサービスネットワークを持つブランドは、世界中どこでも一定水準のサービスを受けられる利点があります。

修理部品の保管体制や、技術者の育成システムも、長期的な価値維持に重要な要素となります。

活発な中古市場の存在

中古市場での取引が活発なブランドは、時計の価値が広く認知されている証と言えます。

特に、製造から数十年が経過したヴィンテージモデルが高値で取引されているブランドは、時代を超えた価値を持つと評価できます。

また、正規の取引市場が確立されていることで、偽造品のリスクも低減され、安心して取引できる環境が整っています。

このような市場の存在は、高級時計の資産価値を支える重要な基盤となっています。

買ってはいけないレディース高級時計ブランド

レディース高級時計を選ぶ際は、メンズモデル以上に慎重な判断が必要です。特に以下のような特徴を持つブランドは、購入を控えることをお勧めします。

まず、ジュエリーブランドの時計は注意が必要です。

ハリーウィンストンやティファニーなど、ジュエリーとしての価値は高くても、時計としての性能や耐久性が十分でないケースが多く見られます。

また、デザインの入れ替わりが頻繁なブランドも避けたほうが無難です。

シャネルやグッチなどのファッションブランドは、シーズンごとに新作を発表しますが、その分旧モデルの価値が急速に低下する傾向にあります。

なお、レディースモデルは一般的に、メンズモデルよりもリセールバリューが低くなる傾向にあります。これは、中古市場での需要がメンズモデルと比べて限定的なためです。

ただし、レディース時計でも、パテック・フィリップヴァシュロン・コンスタンタンなど、伝統的な高級時計メーカーの製品は価値が保たれやすいです。

購入時は、ブランドの歴史や技術力、アフターサービスの充実度なども含めて総合的に判断することをお勧めします。

買ってはいけない高級時計ブランドの選び方

買ってはいけない高級時計ブランドの選び方

高級時計を賢く選ぶためには、価値の維持と実用性のバランスを考慮することが重要です。

特に、投資的な観点から見た場合、価値が下がりにくい時計には明確な特徴があります。

ここでは、中古市場での評価が高いモデルの選び方や、国産高級時計の比較、さらには失敗しない時計選びのポイントまで、実践的なアドバイスをご紹介します。

これらの知識は、長期的な満足度の高い時計選びに役立つはずです。

上のリストから興味のある見出しに直接飛びます。

価値が下がらない高級時計の特徴

価値が下がらない高級時計の特徴

高級時計の中でも、特に価値が下がりにくい時計には共通する特徴があります。これらの特徴を理解することで、より賢明な時計選びが可能になります。

優れた技術力とムーブメントの質

時計本来のクオリティの高さは、価値の安定性に直結します。精度の高い機械式ムーブメントを採用し、耐久性に優れた素材を使用した時計は、長期的な価値を保ちやすい傾向にあります。

特に、自社開発のムーブメントを搭載したモデルは、技術的な評価も高く、価値が安定しています。

例えば、パテック・フィリップやA.ランゲ&ゾーネなどは、複雑機構を含むムーブメントを自社で開発・製造しており、その技術力は世界的に高い評価を得ています。

また、耐久性や防水性、耐磁性といった基本性能も重要です。過酷な環境下でも正確に時を刻み続ける性能は、時計の本質的な価値を高めます。

ロレックスのオイスターケースや、オメガのマスタークロノメーター認証などは、その代表例と言えるでしょう。

確固たるブランドステータスと歴史

ブランドの持つステータス性は、時計の価値維持に大きく影響します。100年以上の歴史を持つブランドや、王族・著名人に愛用された逸話を持つブランドは、時代を超えて高い評価を得続けています。

世界三大時計メーカーと呼ばれるパテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマピゲは、その代表例です。

これらのブランドは、長年にわたる技術革新と伝統の継承により、揺るぎない地位を確立しています。

さらに、歴史的な出来事との関わりも重要です。

例えば、オメガのスピードマスターは月面着陸で使用された実績があり、IWCはパイロットウォッチの開発で航空史に貢献してきました。

このような歴史的価値は、時計の魅力を一層高めています。

充実したメンテナンス体制

高級時計の価値維持には、充実したアフターサービス体制が欠かせません。永久修理を保証するブランドや、古いモデルでも部品供給が可能なブランドは、長期的な使用価値が高く評価されます。

パテック・フィリップは、1839年以来製造された全ての時計の修理に対応する体制を整えています。また、ロレックスも世界中にサービスセンターを展開し、迅速な修理対応を実現しています。

このような手厚いアフターサービスは、時計の寿命を大きく延ばし、世代を超えた継承を可能にします。

また、適切なメンテナンス記録は、中古市場での価値評価にも好影響を与えます。

バランスの取れたコレクション展開

コレクションのバランスも、ブランド価値の安定性に重要な役割を果たします。

ドレスウォッチからスポーツモデルまで、幅広いラインナップを展開するブランドは、市場の変化に強い特徴があります。

例えば、ジャガー・ルクルトは、クラシカルなレベルソから先進的なポラリスまで、様々なスタイルの時計を展開しています。また、カルティエもタンクやサントスなど、異なる個性を持つモデルを揃えています。

このような多様性は、時代やトレンドの変化に対する耐性を高め、ブランド全体の価値安定性に寄与しています。

特定のモデルの人気に依存せず、幅広い需要に応えられる体制を整えることで、長期的な価値の維持が可能になるのです。

中古で買うべき高級時計の特徴

中古で買うべき高級時計の特徴

中古の高級時計を購入する際は、いくつかの重要な特徴に注目することで、より良い選択が可能になります。以下、具体的な特徴を解説します。

定評ある定番モデルを選ぶ

中古高級時計を購入する際、最も重視すべきは定評のある定番モデルを選ぶことです。長年市場で支持されているモデルには、それだけの理由があります。

例えば、ロレックスのサブマリーナーは1953年の発売以来、基本デザインを変えることなく70年以上にわたって愛され続けています。また、オメガのスピードマスターは、NASAの宇宙計画に採用された実績を持ち、その信頼性は世界的に認められています。

これらの定番モデルは、パーツの供給体制が整っており、修理やメンテナンスも容易です。

また、中古市場での取引事例も豊富なため、適正価格の判断がしやすい利点もあります。

メンテナンス履歴の確認方法

メンテナンス履歴は、時計の状態を判断する重要な指標となります。理想的なのは、3-5年ごとに正規のオーバーホールを受けており、その記録が残っているケースです。

オーバーホール時に発行される修理明細書や請求書は、時計の管理状態を証明する重要な書類となります。

また、修理履歴からは、その時計特有の問題点や、交換された部品の情報も確認できます。

これらの情報は、将来的なメンテナンス費用を見積もる際の参考にもなります。

必要な付属品とその重要性

付属品の有無は、中古時計の価値を大きく左右します。特に重要なのは以下の項目です。

  • 保証書:購入年月日と販売店が記載された保証書
  • ケース:外箱、内箱ともにオリジナルのもの
  • 説明書:言語や年式が時計と一致するもの
  • コマやベルト:純正の予備パーツ
  • タグ:製品情報や型番が記載された証票類

これらが完備されている時計は、「フルセット」と呼ばれ、中古市場で高い評価を得ます。特に保証書は、時計の真贋証明として最も重要な書類です。

グランドセイコーとザ・シチズンならどっち?

グランドセイコーとザ・シチズンならどっち?

国産高級時計の代表格である「グランドセイコー」と「ザ・シチズン」について、それぞれの特徴を比較しながら解説します。

技術力の比較

世界最高峰の精度を誇る両ブランドですが、その技術的なアプローチは大きく異なります。

グランドセイコーは、機械式・クオーツ・スプリングドライブという3つの異なるムーブメントを展開し、各方式で最高レベルの精度を実現しています。

特にスプリングドライブは、機械式の魅力とクオーツの精度を融合した独自の技術として、世界中の時計愛好家から高い評価を得ています。

一方、ザ・シチズンは、クオーツ式に特化することで、年差±5秒という驚異的な精度を達成しました。これは通常のクオーツ時計の10倍以上の精度であり、実用時計として最高峰の性能と言えます。

さらに、光発電技術「エコ・ドライブ」との組み合わせにより、電池交換不要の環境にも配慮した設計を実現しています。

デザイン性の違い

デザイン面での両者のアプローチも、明確な違いが見られます。

グランドセイコーは、ザラツ研磨と呼ばれる独自の技法により、ケースやブレスレットに美しい輝きを与えています。

文字盤のインデックスや針も精緻な作りで、角度によって様々な表情を見せる深みのあるデザインが特徴です。特にドレスウォッチとしての完成度は非常に高く、フォーマルな場面でも違和感なく使用できます。

これに対しザ・シチズンは、日本的な美意識である「引き算の美学」を体現したようなデザインを採用しています。

無駄を削ぎ落とした洗練されたフォルムは、長く使用しても飽きの来ない普遍的な魅力があります。

また、実用時計としての視認性も優れており、ビジネスからカジュアルまで幅広いシーンで活用できます。

価格とコストパフォーマンス

価格設定の違いは、両ブランドの市場戦略を反映しています。

グランドセイコーは30万円から200万円超までの幅広い価格帯を展開し、高級時計市場での存在感を示しています。

特に機械式モデルやスプリングドライブモデルは、スイスの高級時計と比較しても遜色のない品質を、より手頃な価格で提供しています。

ザ・シチズンは20万円から100万円程度とより手頃な価格帯に位置し、実用性を重視する層をターゲットとしています。

クオーツ式に特化することで製造コストを抑え、高い精度と信頼性を比較的リーズナブルな価格で実現しています。

メンテナンス体制

メンテナンス面では、両者で大きな違いがあります。

グランドセイコーは、特に機械式モデルの場合、3-5年ごとのオーバーホールが推奨されます。

ただし、全国に整備された専門のサービス網により、高品質なメンテナンスを受けることができます。

また、修理や部品交換の対応も長期にわたって保証されており、安心して使用を続けることができます。

ザ・シチズンはクオーツ式のため、基本的なメンテナンスは電池交換や防水性能のチェックのみです。

エコ・ドライブモデルであれば、電池交換すら不要です。このメンテナンスの手軽さは、実用時計としての大きな利点となっています。

高級時計の失敗しない選び方

高級時計の失敗しない選び方

高級時計を購入する際は、以下のポイントに注目することで、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。

目的から始まる時計選び

高級時計を購入する際、最初に考えるべきは明確な目的設定です。ステータスシンボルとして使用したい場合は、ロレックスやパテック・フィリップなど、広く認知されているブランドが適しています。

これらのブランドは、ビジネスシーンでも違和感なく使用でき、社会的な成功の象徴として機能します。

一方、投資目的の場合は、市場での評価が安定しているモデルを選ぶ必要があります。

限定モデルや、歴史的な価値を持つシリーズは、将来的な価値上昇が期待できます。特に、生産数の少ないモデルや、特別な技術を搭載した時計は、コレクター価値も高くなります。

純粋に時計を楽しみたい場合は、より幅広い選択肢があります。機械式時計の精緻な仕組みに魅力を感じる方は、ムーブメントの完成度が高いブランドを。

デザイン重視の方は、自分の美的感覚に合うモデルを選ぶことができます。

予算計画と総所有コスト

高級時計の予算設定では、購入価格以外のコストも考慮が必要です。

例えば、機械式時計の場合、定期的なオーバーホールが必須です。ブランドや機構の複雑さによって費用は大きく異なり、単純な三針モデルでも5万円程度、クロノグラフなどの複雑機構を備えたモデルでは15万円以上かかることもあります。

また、保険料や保管用品の費用も考慮に入れるべきです。高額な時計の場合、盗難や破損に備えた保険加入が推奨されます。

専用の保管ケースやワインディングマシーンなども、時計を良好な状態で保つために必要な投資となります。

情報収集と市場調査

徹底的な情報収集は、失敗のない時計選びの基本です。ブランドの歴史や哲学は、その時計の価値を理解する上で重要な要素となります。

例えば、パテック・フィリップの「永久修理」の保証や、ロレックスの堅牢な作りには、それぞれのブランドの理念が反映されています。

アフターサービスの充実度も重要なポイントです。

正規店の数や修理対応の範囲、部品の供給体制など、具体的な情報を収集します。また、中古市場での評価や取引価格の推移も、時計の実質的な価値を判断する材料となります。

実物確認の重要性

カタログや写真では伝わらない要素を確認するため、実物チェックは必須です。文字盤の質感、針の動き、ケースやブレスレットの仕上げなど、細部にわたる確認が必要です。

特に、着用感は実際に装着してみないとわかりません。

また、同じモデルでも個体差があることも覚えておくべきです。可能であれば、複数の個体を比較することで、より良い個体を選ぶことができます。

正規店だけでなく、信頼できる中古店でも実物を確認することで、新品と中古の状態の違いも理解できます。

並行輸入品購入時の注意点

並行輸入品は価格面で魅力的ですが、リスクも伴います。メーカー保証が適用されない場合が多く、修理時のコストが割高になることもあります。

また、一部のブランドでは、並行輸入品のオーバーホール料金が正規品の1.5倍から2倍になることもあります。

さらに、真贋の問題も考慮が必要です。並行輸入品を扱う店舗は、必ず実績と信頼性を確認します。

価格の安さだけで判断せず、保証内容や修理対応など、購入後のサポート体制もしっかりと確認することが重要です。

急いで購入を決める必要はありません。じっくりと検討を重ね、納得のいく選択をすることが、高級時計を長く愛用するための第一歩となります。

価値が下がりにくい高級時計10選

価値の維持や上昇が期待できる高級時計を、各ブランドの特徴と共にご紹介します。これらのブランドは、長年にわたり高い評価を維持しています。

パテック・フィリップ

パテック・フィリップのロゴ

スイスの最高峰時計メーカーとして、180年以上の歴史を誇ります。

特にノーチラスは、発売から40年以上経った現在も価格が上昇し続けており、中古市場でも新品の2倍以上の価格で取引されることがあります。

カラトラバシリーズは、シンプルながら最高級の仕上げと精度を誇り、時代を超えて愛され続けています。

さらに、永久修理を保証する手厚いアフターサービス体制により、世代を超えた価値の継承が可能です。

ロレックス

ロレックスのロゴ

デイトナは、発売当初は人気が低かったものの、現在では新品の3倍以上の価格で取引される人気モデルとなりました。

サブマリーナーは、50年以上にわたり進化を続けながらも、基本的なデザインを変えない姿勢が高く評価されています。

耐久性と防水性能の高さから、実用時計としても投資対象としても人気が高く、特に新作発表後は旧モデルの価値が上昇する傾向にあります。

オーデマピゲ

オーデマピゲのロゴ

1972年に発表されたロイヤルオークは、当時としては革新的な八角形のベゼルと一体型ブレスレットにより、スポーツウォッチの概念を一新しました。

現在では、限定モデルを中心に新品価格の2倍から3倍で取引されることも。

特にオフショアシリーズは若い世代からの支持も厚く、中古市場での需要も安定しています。

ヴァシュロン・コンスタンタン

ヴァシュロン・コンスタンタンのロゴ

1755年の創業以来、途切れることなく時計製造を続けている世界最古の時計メーカーです。

オーバーシーズシリーズは、高級スポーツウォッチとして人気が高く、特に限定モデルは価値が上昇する傾向にあります。

伝統的な技法を守りながらも、現代的なデザインを取り入れる姿勢が、幅広い世代から支持されています。

A.ランゲ&ゾーネ

A.ランゲ&ゾーネのロゴ

東ドイツ時代に一度は消滅したものの、1990年の再統一後に復活を遂げました。

ドイツ式の精緻な時計作りと、独自の美意識を融合させた製品は、コレクターからの評価が特に高いです。

年間生産本数が限られているため、希少価値も高く、特にランゲ1シリーズは発売以来、安定した価値を保っています。

ジャガー・ルクルト

ジャガー・ルクルトのロゴ

1931年に誕生したレベルソは、独創的な反転式ケースで世界的な注目を集めました。

この革新的な機構は、90年以上経った現在でも色褪せることのない魅力を放っています。

また、超薄型ムーブメントの開発でも知られ、マスターウルトラシンシリーズは、技術の粋を集めた逸品として評価が高いです。

さらに、パテック・フィリップやヴァシュロン・コンスタンタンにムーブメントを提供していた歴史も、ブランドの技術力を裏付けています。

IWC

IWCのロゴ

1868年に創業したスイスの老舗メーカーで、特にパイロットウォッチの分野では世界的な評価を得ています。

マーク・シリーズは、実用性と信頼性の高さから、長年にわたり安定した人気を誇ります。

また、ポルトギーゼシリーズは、大型で読みやすい文字盤と優美なデザインで、ドレスウォッチとしても高い評価を受けています。

品質管理が特に厳格で、耐久性にも定評があることから、長期保有に適したブランドとして知られています。

ブレゲ

プレゲのロゴ

1775年の創業以来、時計製造の革新を続けてきた伝統あるブランドです。

創業者のアブラアン・ルイ・ブレゲは、トゥールビヨンの発明者としても知られ、現代でもその技術は高級時計の象徴となっています。

クラシックコレクションは、伝統的な手彫りギヨシェ装飾と最新の技術を融合させ、時代を超えた価値を持ち続けています。

マリーン・コレクションも、スポーティーながら品格のあるデザインで、新たなファン層を獲得しています。

パネライ

パネライのロゴ

イタリア海軍の公式時計製造メーカーとしての歴史を持ち、独特の大型ケースデザインが特徴です。

ルミノールとラジオミールの2つの主要コレクションは、軍用時計としての機能性とイタリアンデザインの美しさを兼ね備えています。

特に限定モデルは、コレクター間での需要が高く、発売直後から価値が上昇することも。

また、近年はムーブメントの内製化にも力を入れており、技術面での評価も着実に高まっています。

ウブロ

ウブロのロゴ

1980年に創業した比較的新しいブランドながら、革新的なデザインと素材使用で高級時計業界に新風を吹き込みました。

特にビッグバン・コレクションは、従来の高級時計の概念を覆す大胆なデザインで、新たな価値観を確立。

サファイアクリスタルやセラミックなど、先進的な素材の採用でも知られ、技術革新の面でも高い評価を得ています。

スポーツ界との強いつながりも特徴で、限定モデルは特に人気が高く、価値の維持が期待できます。


これら10ブランドは、それぞれが独自の特徴と魅力を持ち、時計業界での確固たる地位を築いています。

投資的な観点からも、長期的な価値の維持が期待できるブランドと言えるでしょう。

高級時計を長く使うためのポイント

高級時計を末永く愛用するためには、適切なケアとメンテナンスが不可欠です。以下、具体的なポイントを解説します。

日常的なケアと清掃の重要性

高級時計を美しく保つためには、日々のケアが欠かせません。使用後は柔らかいマイクロファイバー製の専用クロスで汗や指紋、汚れを丁寧に拭き取ります。

特に、ベルトの裏側や時計本体とベルトの接合部は汚れが溜まりやすいため、念入りに清掃します。

防水性のある時計は、月1回程度、柔らかい歯ブラシと時計専用の中性洗剤を使用して洗浄することをお勧めします。

ただし、レザーベルトの場合は水洗いを避け、専用のケア用品を使用します。

適切な保管方法とコンディション維持

保管環境は時計の寿命に大きく影響します。高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所で保管することが基本です。

温度は20-25度、湿度は45-55%程度が理想的です。専用のケースやワインディングマシーンを使用すると、より良いコンディションを保てます。

特に機械式時計は、長期間使用しない場合でも月に1-2回は稼働させ、内部のオイルが固まるのを防ぐことが大切です。

また、複数の時計を保管する場合は、接触による傷を防ぐため、個別に収納することをお勧めします。

定期的なメンテナンスとプロフェッショナルケア

プロによるメンテナンスは時計の寿命を延ばす重要な要素です。機械式時計の場合、使用頻度や環境にもよりますが、3-5年ごとのオーバーホールが推奨されます。

防水性能のチェックは年1回が目安で、特に夏場の使用が多い時期の前には必ず点検を受けることをお勧めします。これらのメンテナンスは、必ず正規店か信頼できる時計専門店で行います。

また、定期点検時には、ケースやベルトの細かな傷の修復も依頼すると、より長く美しい状態を保てます。

使用時の注意点と日常的な配慮

日常使用時にも、いくつかの注意点があります。強い衝撃や磁気は時計の精度に影響を与えるため、スポーツ時や電化製品を扱う際は外すことをお勧めします。

また、リューズの操作は必ず時計を外してから行い、無理な力を加えないようにします。就寝時は外して保管し、汗や摩擦による劣化を防ぎます。

さらに、温泉や海水浴の際は、たとえ防水性能があっても外すことが賢明です。

メンテナンスに関する専門家への相談

高級時計のメンテナンスは、素人判断での作業を避けることが重要です。

ベルトの交換や簡単な調整であっても、必ず専門家に依頼します。特に、ベルトのサイズ調整や電池交換などの一見簡単そうな作業でも、不適切な対応は高額な修理費用につながる可能性があります。

不安な点や疑問点があれば、躊躇せずに専門家に相談することをお勧めします。

また、定期的に同じ専門店を利用することで、時計の状態を継続的に把握してもらえるメリットもあります。

買ってはいけない高級時計ブランドの主な特徴とポイント

最後にこの記事のポイントをまとめておきます。

  • デザインの入れ替わりが頻繁なモデルや大量生産されているブランド
  • ファッショントレンドに左右されやすい個性的なデザインの時計
  • 電池交換が必要なクォーツ式を主力とするブランド
  • メンテナンス費用が正規品の2倍近くかかる並行輸入品
  • オーバーホール費用が15万円を超える特殊な機構を持つモデル
  • 修理可能な工房が限られ、技術者も少ないブランド
  • 特殊素材を使用し、修理に専用工具や技術が必要な時計
  • 中古市場での需要が限られ、買取価格が大幅に下落するブランド
  • ブランドの知名度が低く、流通量も少ない高級時計
  • アフターサービス体制が不十分で、修理対応が限定的なモデル
  • 部品の供給体制が不安定で、修理に時間がかかるブランド
  • 高価な部品交換が頻繁に必要となる複雑な機構の時計
  • ジュエリーブランドが展開する装飾重視の高級時計
  • 海外での修理が必要で、高額な費用がかかるモデル
  • レディースモデルで中古市場の需要が限定的なブランド
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